「アジリティー・ドッグ競技会」の注意点と流れ トレーニング編
ここでは「アジリティー・ドッグ競技会」で注意するべき点を紹介します。
一見すると当たり前のことなのですが、意外にうっかり忘れがちな点でもあるため、敢えて挙げておきたいと思います。
犬をトレーニングする際、上手く出来たら褒めるのは基本ですが「アジリティー・ドッグトレーニング」を行うときは、その都度、褒めるのは控えましょう。
というのも、「アジリティー・ドッグ」はスピードが勝負です。
限られた時間の中で、クリアしなければならない課題がいくつもあります。
何かを上手に出来たからと言って、その都度、褒められることに慣れてしまうと、いざ本番になったとき・・・
「課題を上手にクリアしたのに褒めてくれないの?・・・何か失敗しちゃった?」
と、犬は不安に思い、動揺します!
そして犬は行動することに迷い、次の課題に進めなくなってしまうのです。
「アジリティー・ドッグ競技会」を成功させるコツは、一度スタートを切ったら最後までやり通すことです。
犬が上手に出来たことを褒めてあげるのは、全ての課題をクリアしてからです。
全力で挑戦し、ゴールしたそのとき、頑張った「パートナー」を思い切り褒めてあげましょう!
「アジリティー・ドッグ競技会」の注意点と流れ スタートとゴール編
「ハンドラー」の人がよく勘違いをする落とし穴が、ここです。
スタートを切り、制限時間のカウントが始まるのは、あくまでも犬がスタートを切ってからです。
「ハンドラー」がスタート地点を離れてから、ではありません!
そのため、余計な時間のロスを防ぐために「ハンドラー」は、スタート地点に犬を待たせ、自分は少し先まで進んでいてOKです。
ただし、スタートのカウントは、白線やカラーコーンで仕切られた点を結んだ地点を犬が超えた時点で始まります。
離れていく「ハンドラー」の後を追い、少しでも犬がスタート地点を超えると「スタート」と見なされます。
また、ゴールはスタート地点と同じく、白線やカラーコーンで仕切られた点を結んだ部分を犬が通過した時点。
犬が確実に通ることが条件です。
普段のトレーニングをする際も、犬が確実に「完走」することを目指し、きちんと「スタート」と「ゴール」を切れるように誘導してあげてください。
ちなみに「ハンドラー」は競技中、手に何も持ってはいけません。
また、競技中「ハンドラー」が「障害物」や犬に触ることも禁止です。
「障害物」の場所を教えるつもりで、犬を励ますつもりで、褒めるつもりで・・・。
つい、うっかりしてしまいがちですが、いずれの場合も例外は認められませんので注意が必要です!
「アジリティー・ドッグ競技会」の注意点と流れ ミスの原因編
まず覚えておいて欲しいのが「ミスの原因」です。
「ミスの要因」は、なにも犬に限ったことではありません!
意外に思われるかもしれませんが、「ハンドラー」が原因していることも、往々にしてあるのです。
例えば「ハンドラー」の指示の出し方が遅い、あやふや、迷い、間違い・・・。
または、犬が予想していなかった「ハンドラー」の突飛な行動、ということも考えられます(笑)
さらに、これは論外ですが・・・。
そもそも「ハンドラー」が出す指示が、犬に聞こえていない、何をさせたいのかが、犬に解らないことが原因の場合もあります。
ようは、犬はちゃんと理解しているにも関わらず「ハンドラー」が邪魔をしているパターンです(苦笑)
犬は驚いたり、どうすればいいか分からなくなると、思考回路が追い付かず、ふいに動きを止める傾向があります。
これらを防ぐには、いざというとき犬が慌てないように、日頃のトレーニングで犬を慣らすことが1番です。
しつけの範囲である基本訓練はもちろん、犬を右側に置く、常に注意を自分に向ける、1人になっても課題をクリアし続ける精神力を養うなど、さまざまなシチュエーションで犬をトレーニングします。
こうすることで犬は、いかなる状況にも慌てず対応できる適応力を身に付けることができるのです。